《絵本紹介『仔馬のカプチーノ』小島典子 作》「第３回eこころ企画『え と ほん 展』」

開催中「第３回eこころ企画『え と ほん 展』」では、４名の方の絵本の原画を展示し、実際に絵本も販売しております。

作品を一つずつご紹介していきますが、今日ご紹介するのはこちら…

『仔馬のカプチーノ』小島典子 作（日本図書協会 推薦図書）

〈本の内容〉
クレモラート(R)ってご存じですか？

ステンシル（型染め）の応用画法で、型を使って描くステンシル特有の「ブリッジ」と呼ばれる隙間を無くし、緻密に版を重ねた型と、そこに色彩学を取り入れたオリジナル画法です。「ブリッジ」が無いためより繊細な絵画的仕上がりになります。
そのクレモラート(R)の一種で、大理石のように仕上げた フィレンツェ クレモラート(R) で描かれたのが、この「仔馬のカプチーノ」。イタリアの伝統工芸「フィレンツェ・モザイク」風に仕上げています。

そして、絵本の表紙をひとたびめくれば…そこは美しい色彩の世界。
亜麻色、茜色、瑠璃色…耳馴染みあるカラーをテーマに描かれた天使と仔馬の物語が。
しかも、物語や色彩だけではなく、文章が英語・イタリア語・フランス語に訳されているので言語の感覚も楽しめます。
各カラーの見本や由来、大理石の解説なども盛り込まれた、まったく新感覚の絵本です。

画集？絵本？語学の教本？それとも色彩学や天然石の参考書？
すべてが詰まった感性の一冊です。

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今回は、絵本の中から「萌葱色」をテーマにした原画を展示しています。
このフィレンツェ クレモラート(R)は、フォーフィニッシュ（疑似塗装）技法と組み合わせたオリジナルテクニックですが、まるで大理石を削って組み合わせたモザイクそのもの！…の絵画なのです。
そしてなんと、額縁にもそれが施されているので、まるで大理石の額縁のよう。それを見られるのも原画展ならではの見所です。



巻末には、技法の解説、１２色のテーマカラーの見本と由来、各色に対比した天然石の見本と解説が掲載されており、細部まで読み込めば読み込むほど、楽しみが深まる内容で、大切にもっていたい宝物のような絵本です。



そして著者の小島典子さんは、今回の「仔馬のカプチーノ」を含め絵本２作品を出版されています。
今回の展示では、前作「地球の詩」も同時に販売しております。こちらも地球を救う妖精や天使が登場する愛の溢れる絵本で、同様にフィレンツェ クレモラート(R)で描かれています。

どちらも読んでいて心癒されるストーリーと色彩溢れる挿し絵がたっぷりな二冊です。



著者 小島典子さんのホームページ
http://www.cremolato.jp/

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